トコジラミが布団に潜む前に！乾燥機で安全・時短駆除する完全ガイド

布団乾燥機でトコジラミを駆除できる理由と基本工程

トコジラミは熱に極端に弱く、60 ℃で10分、さらに卵まで確実に死滅させるには同温度で90分以上の曝露が推奨されています。
布団乾燥機の「ダニモード」は平均60〜65 ℃が30〜120分で設計されており、一般家庭でも再現可能です。

出典：国内クリーニング業者の実験データおよび米国NPMAガイドラインから作成。

布団乾燥機の熱気を逃がさないよう、耐熱90 ℃以上・サイズが布団より一回り大きい市販の乾燥袋を使うと効率が上がります。
耐熱ラミネート加工がないビニール袋は溶解や発火の危険があるため不適切です。

カラリエFK-D1を例に取ると、ダニモード（約65 ℃）を「高温90分→自動冷却10分」に設定し、乾燥袋で密閉。これで布団の中心部まで60 ℃以上を保持できます。

洗濯表示で「タンブル乾燥禁止」のマークがない衣類のみを対象に、ネット袋に分けて乾燥機に入れ、同様に60 ℃×90分を守ります。色落ちが気になる場合は裏返すか白系と分けて処理しましょう。

「洗濯→乾燥」が難しい場合でも、乾燥機だけで高温を与えれば駆除は可能です。ただし皮脂汚れや血痕が残ると臭いを招くため、後日必ず洗濯してください。

コインランドリーの大型乾燥機は庫内温度60〜80 ℃。30〜40分で布団や大型毛布をまとめて処理できます。
乾燥前にスタッフへ許可を取り、終了後は庫内に残った虫体がないか点検し他の利用者へ配慮を。

トコジラミは線状に3回吸血する「朝昼晩サイン」が特徴で、ダニ刺されより赤みが強く腫れやすいと報告されています。

ダニは50 ℃で20分、トコジラミは卵まで含め60 ℃で90分以上──同じモードでも「設定温度」と「維持時間」が違います。

洗濯やスチーマーで80 ℃の蒸気を5分当てると、乾燥機時間を半分に短縮できます。素材が高温に弱い場合の代替策として有効です。

透明の厚手ポリ袋に布団ごと入れて車内日光加熱（夏季車内温度70 ℃超）する手法もありますが、温度が安定しないため家庭用乾燥機ほど確実ではありません。

旅行帰宅時は衣類を玄関で密閉袋に入れ、そのまま乾燥機60 ℃×40分へ。スーツケースは屋外で掃除機をかけてから収納します。

可能ですが、部屋全体に虫が拡散している場合は熱・薬剤・掃除機のIPM（総合防除）併用が必要です。

薬剤を使わないため安全ですが、高温後の布団は冷却してから使用しましょう。

アタマジラミは頭髪に寄生するため、衣類や布団の熱処理で間接的に減らせますが、専用シャンプーが第一選択です。

乾燥機と60 ℃×90分という科学的エビデンスに基づけば、専門業者に頼らなくても家庭で安全にトコジラミを根絶できます。袋や温度ムラにだけ注意し、定期的なシーツ交換と旅行後の即時熱処理を習慣づければ再発のリスクも最小限です。