トゥルースリーパーは“沈み込みが気持ちいい”低反発ウレタンマットレスですが、ウレタンは熱と湿気に弱く、メーカーは布団乾燥機の使用を推奨していません。それでも「家族のダニアレルギーがつらい」「梅雨時に乾きづらい」という理由で乾燥機を併用したい人は多いものです。本記事では ①ウレタンが変形しない温度・時間の安全ライン ②口コミに学ぶリアルなメリット・デメリット ③布団専用乾燥機 コインランドリーを含む“裏ワザ”代替策――の3本柱をわかりやすく解説します。
トゥルースリーパーと布団乾燥機の相性──安全に使うための温度と時間の目安

熱に弱いメカニズム
気泡の空気が熱で膨張し、ウレタン細胞壁が破れてしまうため一度潰れると元に戻りません。同時に通気性がさらに悪化し、こもった湿気がカビや悪臭の原因になります。
温度別リスク早見表
実測温度 | ウレタン劣化 | ダニ対策 | 推奨可否 |
---|---|---|---|
~35 ℃ | ほぼ無影響 | △長時間で効果 | ◎ |
40 ℃前後 | 軽微 | ○ | ◯(60 分以内) |
50 ℃以上 | 変色・硬化 | ◎ | ✕ |
60 ℃超 | 変形 | ◎(15 分で死滅) | ✕ |
(Nikkaku実験データを基に作成日革研究所faq01.mitsubishielectric.co.jp)
安全な乾燥機設定
家庭用機種の「低温」「衣類」コースは吹出口約50 ℃ですが、寝具内は35 ~ 40 ℃前後に落ち着くことが多いので、30 分運転+裏返して再度30 分、合計1 時間以内に制限しましょう。マットレス上にバスタオルを敷き直接熱風を避けるとさらに安心です。
送風+長時間で湿気を抜く
送風モードはほぼ室温(25 ℃程度)なので素材へのダメージはゼロ。ただし水分蒸散速度が遅いので連続120 分が目安です。
メッシュ面で通気性アップ
現行カバーはスムース面とメッシュ面のリバーシブル。夏はメッシュ面を上にして熱こもりを軽減しましょう。
口コミで判明!トゥルースリーパー×布団乾燥機のメリット・デメリットとダニ対策テクニック 口コミ分析

「ふかふかで寝心地復活」「臭いが減った」という成功例は、低温・短時間運転を守ったケースでした。一方で「高温モードをかけて凹んだ」「表面が黄ばむ」など失敗談も多数あります。
メリット
- 湿気除去で底冷え・カビ臭解消
- 短時間でふかふか回復
- 40 ℃以下なら素材ダメージ最小
デメリット
- 設定を誤ると変形・寿命短縮
- 低温ではダニを完全に殺せない
- 電気代・手間がかかる
ダニ対策は掃除機とセット
ダニは50 ℃×2 ~ 6 時間、60 ℃なら15 分で死滅します。トゥルースリーパーでは温度を上げられないため「乾燥機で湿気を抜き繁殖させない+掃除機で死骸とフンを除去」が現実的な戦略です。布団クリーナーや普通の掃除機をパワー最大・30 秒/㎡でゆっくりかけると効果的。乾燥後すぐに吸うと粉塵が舞わず効率アップします。
メッシュ面+陰干しの併用
週1 回、風通しの良い日陰で立て掛けて陰干しし、裏面も送風を当てればダニ・カビの温床を断てます。
布団乾燥機がNGな時の裏ワザ|送風モードとコインランドリーで乗り切る方法

送風モード徹底活用
送風はほぼ室温のため素材劣化ゼロ。120 分連続+裏返しで湿気をしっかり飛ばせば寝心地が大きく改善します。夏場は扇風機を併用すると効率倍増。
布団専用乾燥機 コインランドリー
大型店には45 ~ 55 ℃の“低温乾燥”ドラムを備えた布団専用乾燥機があり、羽毛布団やウレタン補助マットが利用されています。スタッフに温度を確認し、20 分ごとに一旦取り出して外周の熱を逃がせば内部温度は42 ℃前後に保てるとの実測報告もあります。
水洗い不可への対処
ウレタンは大量の水で膨潤・加水分解を起こすため、水洗い・丸洗いは厳禁です。汚れたら
- 汗ジミ:重曹水(300 ml水+重曹大さじ1)で叩き拭き→陰干し
- 尿・嘔吐:重曹→消毒用エタノール→陰干し
- 臭い:表面に重曹パウダーを撒き半日後に掃除機で回収
抗菌掛け布団で清潔キープ
銀イオン加工の抗菌掛け布団は汗・皮脂による菌増殖を抑え、ダニ餌源を減らします。洗濯機丸洗いタイプなら手入れが容易です。
トゥルースリーパー 布団 乾燥機 まとめ
低反発ウレタンを長持ちさせながら快適に眠るコツは「40 ℃以下・1 時間以内」の“低温短時間乾燥”を守りつつ、送風やコインランドリー低温ドラムで湿気を管理し、掃除機と重曹でダニ・臭いを抑えることです。これだけで寝心地はふかふかに、アレル物質も大幅カットできます。ウレタンは熱に弱い――この一点さえ忘れなければ、布団乾燥機との共存は十分可能です。